流し目の哀愁で1920年代の人々の心をざわめかせたレンチドール。特に300型の人気は根強いです。レンチブームはイタリアを越えてイギリスやフランスに及んで、新たなフェルトドールを誕生させました。チャドバレーがそのイギリスタイプ、レイナルがフランスタイプで、いずれも1930年代以降になります。海外では「レンチタイプドール」(または、「レンチスタイルドール」)と呼ばれているこの子達、数が少ないせいか、しばしば本家をしのぐ高値が付いています。このお洒落なお嬢さんは、フランスのRaynal doll 。特徴的な指の形(写真10)をご存知なら、すぐに見分けることができます。くっきりとした目鼻立ちのお嬢様で、金色のふわふわした髪を指で整えて知的な雰囲気にも優しいイメージにも変えられます。お好みでスタイリングを楽しんでくださいね。特筆すべきは、フランスならではのデザイン性の高いコスチューム。透けるような生地(麻かな？)と柔らかなフェルトという異素材の組み合わせ、白い大きなお花のあしらい(お人形には、無難に小さな柄が使われることが多いのです)、袖無しのワンピースに重ねたマント型のケープ。フランスのお人形って、本当に粋❤️アンティークのフェルトドールは、経年劣化で虫食いや汚れがついていることが多いのですが、この子は奇跡的といいたいほど綺麗な状態を保っているのでご安心下さいませ。お顔のお化粧も色落ちなく、生き生きした表情をしていますよ。私もレイナルドールは二人しか持っていませんので、出品できる機会は少ないと思います。ご関心のある方はぜひご検討くださいませ。レンチドールフェルトドールアンティークドールビスクドールチャドバレー布製人形